「平均」という言葉には馴染みがあると思いますが、平均には 3 種類あることはご存知でしょうか?
その 3 種類とは算術平均、幾何平均、調和平均です。
本記事では、算術平均と幾何平均の違いについて詳しく解説します。
幾何平均と算術平均の意味
算術平均とは
算術平均とは、「値そのものの平均」のことを指します。
5 つのデータ があるとき、算術平均 は次のように計算できます。
算術平均は、皆さんが日常生活で思い浮かべる「平均」と合致するのではないでしょうか。
ここで、後の幾何平均との違いを明確にするため、算術平均の計算式を変形します。
つまり、算術平均の和と、全部のデータの和が一致します。
幾何平均とは
幾何平均とは、「変化率の平均」のことを指します。
変化率が と書けるとき、幾何平均 は次のように計算できます。
ここで、 の記号は「5 乗根」と呼ばれ、
という関係が成り立ちます。
さて、前節と同じように、幾何平均の式を変形してみます。
両辺を 5 乗すると、以下のように表されます。
この式を見ていただくと分かるように、幾何平均の積と、全部のデータの積が一致します。
つまり、算術平均と幾何平均の計算式の違いは、
-
(算術平均の和)=(データの和)
-
(幾何平均の積)=(データの積)
です。このように対応させると忘れにくくなります。
では、算術平均と幾何平均は実際にどのように使い分けられるのか、例を見てみましょう。
幾何平均と算術平均の使い分けの例
2 つの平均をどのように使い分けるのかを理解するため、次の例題を考えてみます。
A社が作っている商品の売上は下図に示すようになっている。
5 年間の商品の売上の平均、および売上の変化率の平均を求める。

「5 年間の商品の売上の平均」は算術平均で求めることができます。
「5 年間の商品の売上の変化率の平均」は幾何平均で求めることができます。
算術平均の求め方
算術平均は、5 年間の売上をならしたイメージです。

計算式に当てはめてみると、
となります。つまり、5 年間の売上の平均は 38.4 万円です。
幾何平均の求め方
幾何平均は、一定の割合で増えていく、というイメージで捉えると理解しやすいです。

各年の売上の変化率は上図のように、 となります。
売上のデータは全部で 5 つありますが、変化率は 4 つになります。
幾何平均を計算すると、
つまり、 5 年間の平均変化率は 109%ということが分かります。
まとめ
本記事では、算術平均と幾何平均の違いを解説しました。
それぞれの意味は、
-
算術平均:値そのものの平均
(算術平均の和)=(データの和) -
幾何平均:値の変化率の平均
(幾何平均の積)=(データの積)
です。
使う場面が異なりますので、正しく使い分けられるようになりましょう。



